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心無い自虐

本日はオンリーの日ですね! しかし田舎住まいの貧乏人は指をくわえて見ているだけです。ぐぐぐ、ギルカ交換したかった……。
参加する人は、どうぞ楽しんできて下さい。参加し終えた人は、お疲れ様でした。

さて不参加組の自分はと言えば、細々と文を書いていました。
一応、アンドロを中心にした話。


黒髪眼鏡ドロ メルルーサ
外見年齢8歳なアンドロ次女。最近作られたばかり。若干ファザコン。

眼鏡バリ トビハゼ
アンドロ達を作った人。フリーダム人間のはずが、アンドロの前ではただの保護者。

赤アンドロ シクリッド
トビハゼが初めて作ったアンドロ長男。喋れないが感受性は豊か。色々と機能がある。

帽子アンドロ デュメリリィ
シクリッドの次に作られたアンドロ長女。流暢に喋れるが感情の起伏が薄い。一番機械的。


新顔がいますが、設定の方にはまだあげていません。とりあえず今回でお披露目。
アンドロが3体ほどいますが、まだ少ないと思っています。夢はアンドロファイブです。

第四階層や、ほんの少しだけ真ルートのネタバレも入っています。
それでは続きからどうぞ。



 初めて認識したものは、どこか得意げな男の笑顔。
 その次に認識したものは、少しだけ掠れた汚い声。
「お前、名前は?」
 真っ白なメモリとは違う箇所に、確かに記録されている固有名詞。ゆっくり口を動かし、喉の奥のスピーカーを響かせる。
「メルルーサ」
 たったそれだけの言葉で、男はこの上なく嬉しそうに口を緩ませた。
「よし、完璧」
 眼鏡越しの深海色の瞳が。微かに口から覗き出す歯が。何故だかとても眩しくて、メモリ内に焼き付いた。



 トビハゼが作り上げた3体目のアンドロ。体長や顔付きは8歳の少女そのものだが、首から下は機械そのもので特に脊椎に当たる部分は完全に剥き出しとなっている。
 メルルーサという名を与えられたアンドロ。しかしメルルーサと呼ばれる機会は少なく、大抵は略称の「メル」で事足りる。
 1体目のアンドロと2体目のアンドロは、メルルーサの兄弟機に当たる。しかしメルルーサは、自分はその2体よりも優れていると自負していた。
 1体目のシクリッドは機能こそ豊富だが、言語を操れず、擬似感情の制御もできない。何より外観が露骨に機械兵で、外に出る際は不便が多い。
 2体目のデュメリリィは人間に忠実で、逆らう真似は滅多にしない。言語を中心に開発しただけあり、喋り口調は人間そのもの。しかし擬似感情の起伏に欠け、良くも悪くも無感情で冷静だ。
 メルルーサは、デュメリリィに欠けている感情の起伏を備えている。シクリッドにはできない制御も可能だ。顔は人を象っている。言語も、少しバグが出ているが、問題なく駆使できる。顔と感情と言葉と揃っている自分は、3体の中ではもっとも人間に近いと自負できる。
 しかしメルルーサは満足できない。感情を備え、それを制御できるからこそ、自身の欠点を発見してしまったのだ。

 メモリに焼き付けられた創造主の笑顔。それがメルルーサを苦しめる要因となっていた。
 例えば鏡と向き合って笑顔を繕うと、如何ほどやってもあの表情に届かない。何度やっても、わざとらしい出来栄えとなってしまう。
 眼鏡が足りないのかもしれない、と創造主の予備を掛けてみても、笑顔に色は宿らない。変わらぬ現実に苛立ち、同時に果てしない虚無を覚えた。
 気に入らないことがあるから苛立つ。これはあくまで擬似感情を作動するための行程であり、感情と呼ぶには語弊がある。適切な表現といえば、“プログラム”が相当する。
 自分の中のどの感情もプログラムに過ぎないのだ、とメルルーサは思う。
 面白いことがあったら笑うように作られている。
 誰かに褒められたら照れるように作られている。
 不幸があれば心配し、哀しむように作られている。
 どれも模造で、ごっこ遊びで、無意味ではないか。人間に近く作られたのに、感情が模造である以上、いつまで経っても創造主のあの笑顔は作れない。胸に湧き上がる苛立ちも、また苛立ちごっこでしかない。怒りがまま鏡に拳を叩き付けると、派手な音と共に鏡が砕け、破片が床に散らばった。ただでさえ鉄屑で散らかっていた部屋が、余計に足場をなくす。しかしメルルーサは、それを踏みつけても痛みを感じない。そもそも、凶器となった拳も痛みの1つ覚えない。
 痛がる動作を取るためのプログラムも組み込まれているが、今は起動していない。第一、動作を取るだけで実際に痛みはない。ならば起動しても不毛なだけだろう。

 感情が欲しい、とメルルーサは願った。
 人間になりたい、とメルルーサは呟いた。



「どうしたメル、ご立腹か?」
 部屋の扉が開いたと思えば、トビハゼの声が飛んできた。メルルーサはおもむろに彼を見遣り、例の模造の笑顔を作ってみせた。
「何も。うちも女やし、色々あるんやよ」
「ちゃんと片付けろよ。ところで、何で眼鏡かけてんだ?」
「んーと、とーちゃんの真似っこ?」
「……つまり、真似して掛けてみたのはいいけれど、似合わなくてカチンと来たって所か。安心しろメル、俺様以上に眼鏡が似合う人間なんて早々いないんだぜ」
「はあ? うちやて、めっちゃイケてるしぃ」
「お前なんかまだまだだよ。んじゃ、30分やるから、それまでに掃除しておくこと」
「えー? めんどいんやけどぉ」
「文句言うな、ここは俺の部屋だぞ」
 踵を返して右手を挙げ、「やっておけよ」と言い残し立ち去るトビハゼ。遠くなる背中を見送ると、メルルーサは扉を閉めて視線を落とす。
 鉄屑や弩の部品に紛れる鏡の破片。それらを丁寧に拾い集め、掌に収めていく。そこから溢れれば適当な袋を取り出しその中に放り込み、また拾い集める。単純な作業に苛立ち、偽物の感情にまた苛立つ。次第に手付きが荒っぽくなるが、これもまたプログラムの1つだろうと冷静に考える。所詮自分は、人の仮面を被っているだけの鉄塊でしかない。或いは、人の姿を懸命に映し出そうとする鏡だろうか。だとすれば、自分は拳を叩きつければ割れ、その破片は手中に収まる、その程度の存在だ。なんてちっぽけな存在なのだろう。
 破片をあらかた拾い、確認のために床をあちこち凝視し始める。やがてベッドの下で光る破片を発見し、屈んでそれに手を伸ばす。
 その際に目に入った、1枚の紙。丁寧に折り畳まれたそれは、まるで隠すようにベッドの隙間に挟まっている。あの恥知らずな創造主が何かを隠すなんて珍しい。素直にそう考えたメルルーサは、少しの好奇心でそれを抜き取る。
 同時に回収した破片を袋に放り投げてから、紙を広げて眺めてみる。それはアンドロの設計図の1つで、あるプログラムをまとめたページだった。
 しかしそのプログラムに覚えはない。首を傾げながら何気なく、ページの大半を占めているその単語を呟いた。
「……フカビト?」
 知らない響きだった。設計図の1枚である以上、アンドロには必要なものなのだろうが、自分にはそれがない。不思議に思いながらベッドに腰を掛け、その紙にざっと目を通す。
 内容から判断すると、これはフカビトという存在を撃退するためのプログラムをまとめているらしい。フカビトを認識次第、強制的に戦闘モードに移行するプログラム。またはフカビトに擬似的な嫌悪感を抱かせるプログラム。フカビトを探知するプログラムというのも記されている。
 随分と書き込まれたこの紙を、どうしてトビハゼは隠したのだろう。疑問符を浮かべた刹那、1つの考えがメルルーサの電子頭脳をよぎる。
 自分に足りないのはこれかもしれない。これを得れば感情を知り、少しでも人間に近づけるかもしれない。
 広げた紙をベッドに置いて、メルルーサは窓を飛び出した。




 深都を訪れ、そこの住人であるアンドロに話を聞いたところ、やはりアンドロ内では、フカビトの存在は常識そのものらしい。言葉の使い方より覚えるべきものだと聞き、いよいよ訳が分からなくなる。彼がどのような意図で自分にこの知識を与えなかったのか、それもフカビトを認識すれば分かるのだろうか。
 深洋祭祀殿を住処としているという情報を得て、メルルーサはそこへ乗り込んだ。武器を兼ねているボットを展開し、それから発せられる磁力を利用して浮遊する。地に足をつくことなく移動するこの手段は人間からは程遠い。しかし戦闘の効率を思えば、ボットを出しっぱなしにしている方が都合が良い。
 周囲を見渡しながら進むと、やたら壁に描かれている奇妙な絵が目に入る。それは先のアンドロから受け取ったフカビトの画像データと酷似しているが、画像データを浮かべても、怒りも悲しみも何も覚えない。メルルーサが頼れるのは実物のみだった。

 ふと、前方の通路を悠々と移動している生き物を発見した。頭、手、尾と各部位が魚を思わせるが、全体のフォルムは人を思わせる。魚と機械の違いあれど、人に似て異なるという点ではメルルーサとよく似ていた。
 槍を握っている青い体の魚人は、メルルーサを見つけ次第、得物を構えて睨みつけてくる。向き合って確信した。あの生き物はフカビトだ。
 展開していたボットの先端を、全てフカビトに集中させる。メルルーサは笑みを繕い、右手の中指を突き立てる。
「あんた倒せば、何か分かるかもしれんのや。悪いけど、倒させてもらうでの」
 言い終えてから右腕を薙ぐと、ボットが一斉にフカビトへ突進する。フカビトが槍を振るうも、ボットはそれをかいくぐり的確に攻撃を当てていく。その隙に新たなボットを展開し、次々にフカビトに向かわせる。やがてダメージが蓄積していたらしく、ふらふらの体で槍を支えにする。メルルーサは再度笑い、自身もそちらへ出向き、フカビトを蹴り飛ばして浮き上がる。フカビトは最後に苦しそうな声を発すると、ゆっくりと地に伏せていく。
「よっわ」
 メルルーサは吐き捨てた。大したことない敵と対峙した時、不満で表情を歪め、その台詞を口にする、というプログラムに従って。
 しかしこれも、擬似感情でしかない。結局自分は何も変わっていない。そのことに気付くと、人間を意識してため息を零す。
「何でうちにこんな雑魚の情報がないのか、本当に訳分からんし。無駄なことした気分やざ」
 センサーでフカビトを見下ろした後、顔を上げる。すると、遠くから新たな人影が近付いて来るのが見て取れた。先ほどセンサーで映したフカビトと同じ、人より冷めた熱反応。断末魔を利用して仲間を呼んだのだと悟り、メルルーサは小さく頷く。
「ほやな、1匹倒しただけじゃ分からんか」
 集まってくるフカビトを見据えて、喉奥のスピーカーをめいいっぱい震わせる。
「誰でもええで、うちに感情を教えねま!」
 幼い少女の声を轟かすと、まとわりつくボットが一斉に光を放った。



 複数のフカビトと1体のアンドロではさすがに勝敗は見えていて、気付けばメルルーサの武器であるボットは全て機能を停止していた。
 応戦の結果、4体のうち2体は倒せたが、残り半分は元気に動き回り、ダメージが深いメルルーサへの攻撃を絶やさない。メルルーサは身動きが取れない状況であったが、メルルーサ自身も抵抗する気は皆無だった。
 メルルーサには、求めている答えの先端が見えていた。
 今は、沸き上がる憤怒や恐怖の擬似感情を抑えている。しかしこの状況が続けば、いつか限界が到達し、本当の怒り、或いは本当の恐怖が爆発するのだろう。それはメルルーサが欲している感情そのものだ。人間も、ある程度の感情が制御できると聞いたことがある。その“ある程度”を超越すれば、感情が爆発するはず。もし自分にその爆発が起きれば、それは人間と同じである証だとも言える。
 攻撃も痛くない。腕が取れても心配ない。顔が破損しても問題ない。感情まで、あと少し。

「手、貸そうか?」
 数時間ぶりに認識できた創造主の声。一切の感情を孕んでいない。
「邪魔せんといて。今、ええところ」
 同じく、感情を孕まない声で返す。今度は創造主のため息が聞こえた。
「だってよ。だが、俺様はお前を止めないぜ」
 その口振りは、まるで自分以外に向けられているよう。他に誰かいるのか、とメルルーサが疑問を抱いた刹那、視界を占めていたフカビト達が姿を消した――否、吹っ飛んだ。代わりに視界に飛び込んできたのはシクリッドで、その虚空の瞳から赤い光が零れている。シクリッドは足元のメルルーサに見向きもせず、槍を構えながら先ほど薙いだフカビトに突進、その体に槍を突き刺す。悲鳴と共に噴き出した体液をもろともせず、次のフカビトに向かっていくシクリッド。最後の1匹は槍を用いて応戦したが、間もなく先ほどの仲間と同じ末路を辿った。
 フカビトが倒れたのを見届けて尚、シクリッドは槍を構えて立ち尽くしている。そんな兄機の姿を目にし、呆然としているメルルーサに手を差し伸べたのはデュメリリィだった。
「作品が、製作者に心配を掛けるのは感心できません。反省して下さい、メルルーサ」
「リリィ姉ちゃん……。シグ兄ちゃん、どうしたん?」
 口を開こうとしたデュメリリィを遮って、トビハゼが答える。「詳しくは深都で話す」メルルーサが不満げな声を上げた刹那、頭上に拳骨が落ちてくる。
「すっかりぼろぼろになりやがって。俺様に内緒で体壊すなよ。直すのは誰だと思ってる?」
「ええもん。うち、自分で修理する」
「させねえよ。俺様の作品に、俺様以外の手を加えさせてたまるか」
 不機嫌な声を発しながら、メルルーサを抱え上げる。軽量形の機体と、装備している筋力補助アームが相まって、鉄の体は簡単に担がれてしまう。「何してんの!」と抵抗するが効果はない。トビハゼは疲労も苦も思わせない口振りで、シクリッドとデュメリリィにボットの回収と、自身の弩を運ぶよう命じる。2体は同時に頷いた。




 深都の宿に運び入れ、アンドロのパーツを買い集めメルルーサの修理にあたる。その間、メルルーサの表情は終始不快感で歪められていて、逆にトビハゼはその顔に感情を宿らせていない。
「先ほどの質問にお答えします」
 いつも通りの聞き取りやすい音声で、デュメリリィが突如喋り出す。トビハゼは反応しない。シクリッドは目を伏せる。メルルーサは棘を含めて「はよして」と催促する。
「シクリッドがどうした、という疑問でしたが、あれは、シクリッドの中にあるフカビト撃退プログラムが反応しただけです」
 デュメリリィが発した単語は、まさしく自分に欠けているそれ。普段は感受性豊かなシクリッドが持つというプログラムは、瞳の奥を光らせ機械的かつ無感動に敵を排除する光景をメルルーサに見せ付けた。それは、メルルーサが求めている理想のものと遠くかけ離れている。
「あれが、うちにはないプログラムなんけ? 感情とか、関係なかったん?」
「何を誤解してたんだお前は」
 修理した腕パーツを装着しながら、トビハゼが呆れた口調で尋ねる。メルルーサは睨むようにトビハゼを見据えた。
「うちには感情が欠けてるんや。だから、欠けているプログラムのことを知れば、感情も手に入るかなと思ったんやが」
「あんなもん、必要ねえんだよ。フカビトの親玉はもう倒したんだ。残党相手にマジになっても仕方ないだろ」
「え、ほんま?」
「俺様が嘘を言うとでも思ってるのか?」
「じゃあ、うちに足りないのは何なん? どうやったらうちは本当の感情を持てるん? 人間になれるん?」
「本当の感情だって?」
「ほや。うちの感情な、ただのプログラムなんや。条件が揃えば、その条件に見合った動作をするだけなんや。うちの感情な、空っぽなんやって」
 メルルーサの言葉を一字一句聞き取ると、突然トビハゼが笑い始めた。心の底からおかしそうに、腹を抱えてうずくまるほど。それに擬似的な不快感を抱いたメルルーサは、不快感を制御しながら静かにトビハゼを睨みつける。
「とーちゃん、うち、真剣なんやけど」
「いや、悪いな。何かもう、真剣すぎて笑えてきた」
「はあ?」
「条件が揃えば、その条件に見合った動作をするだけ。それは俺様も同じなんだよ」
「いや、意味分からんし」
「お前が、今、面白いことを言ったから、おかしくて笑えてきた。つまり、そういうこと。俺だって意味もなく笑ったり、意味もなく怒ったりしねえんだよ」
「でも、うちの感情は人間の模造品やろ? うち、人間とは違うんやろ?」
「そりゃそうだよ。アンドロは人間になれやしねえ。だけど、アンドロだって一種の人間だ。あり方と名前が違うだけ」
「とーちゃん、もっと分かりやすく言うて」
「深く考えるなよ、メル。お前はシクリッドの単細胞を見習った方がいい」
「は?」
「賢いってのはたまに不幸で、馬鹿ってのはいつだって幸福だ」
「頷きたくない言葉やな」
「そこは馬鹿みたいに頷いとけ。その方が楽しく過ごせるんだぜ」
 ニカリと笑うその表情は、自分が初めて見たあの顔と酷似している。メルルーサは目を伏せて、呟いた。
「うちは、とーちゃんみたいに笑いたいんや。とーちゃんみたいに笑えたら、人間になれる気がするんや」
「そりゃあ、俺様の笑顔は眩しいからな」
「ほやな。うちが憧れている人間は、とーちゃんそのものやで」
 素直な肯定に気を良くしたのか、トビハゼは歯を見せて笑い、デュメリリィの名を呼んだ。デュメリリィはトビハゼに歩み寄り、1つの小包をトビハゼに手渡す。トビハゼはそれを膝の上に乗せ、メルルーサが掛けていた眼鏡を外す。メルルーサは、自身から離れたその眼鏡が壊れていると初めて知り、目を伏せた。
「ごめんな、とーちゃん。眼鏡、壊してもうた」
「また発注する。その分、次のは大切に使えよ?」
 え、と口走り顔を上げると、トビハゼの手に乗っている赤渕の眼鏡が視界に入る。「メルに似合うのを選んできたんだぜ」と優しく微笑むトビハゼと、その眼鏡を交互に見遣り、メルルーサはその表情をゆっくりと笑顔に変える。
「ほんまに? ……嬉しい!」
「俺様は人間の中で一番眼鏡が似合う男だ。だからメルは、アンドロの中で一番眼鏡が似合うようになれ。そしたら、きっと俺様に近付けるぜ?」
「分かった! とーちゃんがそう言うなら、うち、頑張ってみるわ!」
 眼鏡を受け取り、装着してから、笑顔を浮かべて明るく答える。それを目の当たりにしたトビハゼもまた笑い、メルルーサの頭を乱暴に撫でた。
 メルルーサの胸中に感情がないことをトビハゼは知っている。だが、今の自身の表情、言葉がプログラムによって作動されていることを、メルルーサは自覚していなかった。




※メルルーサの口調は福井弁意識。絶対に間違っている。
※ボットの磁力で浮き上がる、は完全に理想を交えた妄想。
※作業BGMは「ローリンガール」
全体的に意識したけど、絶対に間違っている。
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2010年07月25日 | Comments(0) | Trackback(0) | 文章(Ⅲ)
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